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◆教育長室から(震災関係)

教育長室から(震災関係)
1234
2020/11/09

震災~学校現場から(10)

| by 教育長

【復旧対応1】

   今回の被災で,**小学校では清掃が最優先課題であった。避難所解除後,すぐに教室の清掃に取りかかった。断水の状態からの校舎の清掃は困難を極めた。しかし,清掃することで児童の登校が可能になり,早めに学校再開ができた。
(C小学校)


【復旧対応2】
   **地区は,電気供給が早く回復し,長くかかるかもしれないと噂された水道も他市町村よりはずっと早く回復した。ガスはプロパンであったが,業者が忙しくなかなか点検し修理してもらえなかった。

 電話線修理は結構面倒だった。回線が海水で濡れたことなどから腐食していた。修理されても最初3月18日からは新しい番号で,次はFAX回線の電話番号だった。   
   そして,漸く,本来の電話番号が使えるようになったのは,4月1日だった。だから,3月中はFAXは使えず,電話は番号が変わったりして大変だった。結局,インターネットのランケーブルは4月からの修理だった。 (C小学校)


【復旧対応3】
    津波による被害は,がれきの山をいたる所に築き,家庭のがれきとともに道路の歩道や車道を埋め尽くしていた。電柱の傾きや樹木の倒木など道路を塞ぎ自転車通行もままならず,また,道路の陥没,落差,歪みなど多く見られた。

    幹線道路から細い道路までがれき等が撤去されるまで相当の時間を要したし,家庭ごとの都合でがれき等を道路脇に出すので,1回の撤去のみならず,数回の撤去で漸くがれきが生活圏の範囲の中から消えていった。その間,通学路での通行には注意すべきことがたくさんあり,迂回コースもつくられた。 (C小学校)

【復旧対応4】
    **小では,eメール発信を普段はパソコンから行っていたが,震災前に携帯電話からも発信できるようにしていたので,震災の時に電話やインターネットが使えない時に,携帯電話からeメールを発信して,児童の安否確認・連絡等に携帯電話を利用した。急を要するこのような時には,eメールの威力は大きい。  (C小学校)
                                                   

 

【復旧対応5】
   津波が襲来した**小は,早めの避難解除になり避難された方々は市内中心部の避難所に3月14日に移動した。その後,すぐに校内清掃が始まった。避難者は,体育館から校舎に土足で避難した後だったので,汚れはすさまじかった。

   教室以上に廊下や階段,トイレはすさまじい汚れ。学校がこんなに汚れていいものかなと避難所開設中は悲しくなった。余裕があったなら,靴を脱いで校舎に入れさせたかったが・・・。校舎に急いで避難させたので,津波に濡れないで済んだのは一番の幸運だ。
 
 避難所解除後,**小から大量の掃除道具と先生方の支援で**小の先生方の掃除に協力をいただき,元気づけられた。体育館を除いて3月中に校舎の清掃はほぼ完了し,4月初めに体育館がきれいになり,児童が登校できる体制は一応整った。残るところは校庭と校地内となった。

 校地内には250台くらいの車が残っていて,次第に引き取っていくようになった。残った車は校地の片隅に移動し,校庭の泥を業者が片付けた。校舎の周りは地元業者が無償で清掃し,前PTA会長にも二日がかりで片付けてもらった。

 後日,*小PTAと*小PTAが庭園や築山などの校地を150人くらいで泥かきしてもらい,校地はほぼきれいになった。市P連のご支援もいただいた。皆様のご支援に深く感謝したい。 (C小学校)


【復旧対応6】
  被災当時は,ガソリン不足・物不足などもあり,移動手段が限定されて支援員が少ない状態であった。次第にボランティアが増えてきて,依頼もスムーズになった。被災当時から1か月半はガソリンも物も乏しく,ガソリンや食料の買いだめの人の列は目立ち,協力的な人の動きが見られず,ボランティア確保は難しい状況だった。                                       (C小学校)


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 以上で、「震災~学校現場から」は終了します。
 その当時は本当に地獄でした。阿鼻叫喚でした。
 その学校現場の様子を、10年たった今、どこかに残しておきたかったので綴らせていただきました。
 お付き合いありがとうございました。

 
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09:13 | 投票する | 投票数(2)
2020/10/28

震災~学校現場から(9)

| by 教育長

【保護者との連携】

 今回,G中学校では現在の生徒の保護者,卒業生の保護者から,様々な情報の提供や制服・ジャージなどの協力をいただいた。また,津波の後の泥かきや清掃に地域の方々の支援をたくさんいただいた。
 

 また,今回の震災ではライフラインの断絶と津波警報の発令で,**市中心部から**地区へ向かう道路は通行できなくなった。そのため,自分の子どもの安否が数日間わからなかったという保護者もいた。そのため,震災後,子どもと離れられなくなった保護者も多くいた。保護者の心のケアに学校として取り組む必要があった。


 保護者に対して,様々な情報の提供が大きな支援の柱となる。保護者対象の心のケアの勉強会や安心できることを学校から様々な機会で発信していくことも保護者への支援となった。
 

 また,被災者である生徒の保護者に対して,その被災の程度に応じて様々な支援が得られる。保護者に対してその支援について知らせる事も学校が果たす大きな支援のひとつであった。                                        (G中学校)



08:19 | 投票する | 投票数(2)
2020/10/23

震災~学校現場から(8)

| by 教育長


【地域・卒業生支援】
 

 生徒の安否確認,状況把握等の活動が一段落し,いよいよ学校再開となったが,制服やカバンが流出して無くなった生徒も多かった。はじめは,私服であれ制服であれ,カバンなどもあるもので,なければ何でも良いということにしていた。
 しかし,制服を着た生徒の中に,私服の生徒がいる事を見ると,大変心が痛んだ。今回,新入生には入学式に制服を着せて出席させたい,との思いが学校にあった。卒業生や地域の方に声がけし,制服の支援を要請した。


 ところが,卒業したばかりの生徒に依頼したところ,高校の制服も製造が中止されていて,高校の入学式に中学校の制服を着て参加することになった生徒もおり,高校に入学する卒業生に支援をお願いするのは困難であると判断した。そこで,高校を卒業している卒業生に声を掛けた。結果的には多くの制服が学校に届き,生徒に貸与することができた。


 また,本校の制服作りをしていただいている業者からも早い段階で流失した制服の支援の申し出があり,対象の生徒へ連絡を行った。学校独自の被災証明書を発行し,それを持って採寸をしていただき,支援をして頂いた。        (F中学校)

 


【保護者との連携】


 今回,F中学校では現在の生徒の保護者,卒業生の保護者から,様々な情報の提供や制服・ジャージなどの協力をいただいた。また,津波の後の泥かきや清掃に地域の方々の支援をたくさんいただいた。


 また,今回の震災ではライフラインの断絶と津波警報の発令で,**市中心部から**地区へ向かう道路は通行できなくなった。そのため,自分の子どもの安否が数日間わからなかったという保護者もいた。そのため,震災後,子どもと離れられなくなった保護者も多くいた。保護者の心のケアに学校として取り組む必要があった。


 保護者に対して,様々な情報の提供が大きな支援の柱となる。保護者対象の心のケアの勉強会や安心できることを学校から様々な機会で発信していくことも保護者への支援となった。


 また,被災者である生徒の保護者に対して,その被災の程度に応じて様々な支援が得られる。保護者に対してその支援について知らせる事も学校が果たす大きな支援のひとつであった。                                        (F中学校)

 




08:10 | 投票する | 投票数(2)
2020/10/21

震災~学校現場から(7)

| by 教育長

【授業再開まで】


(1) 授業開始まで
 ① ケア担当の任命
 心のケアを中心となって計画,立案する担当者を決めておく必要がある。養護教諭や相談担当の職員がふさわしいと思うが,SCとの連絡調整や校長・教頭との連絡調整等でかなり負担が大きくなる。
ケア担当を中心に学校行事の再検討,ケアプランの作成,実行とSCとのコンサルテーション,教職員への周知などを行う。

 ② 登校日の設定
 臨時休業を続けていると,児童・生徒はそれぞれ家族単位で生活することとなる。また,避難所では起床,就寝の時間が決まっていて,プライバシーもあまり無く,生徒にとってはストレスがたまる状況である。学校へ登校させることで,生活のリズムの確立と日常生活を取り戻すことができ,安心感を与えることができる。特に児童・生徒同士のふれあいで,お互いの無事の確認とお互いに辛い時期について話をすることでお互いのケアにつながっていく。


 1日だけの登校日ではなく,出来るだけ多くの登校日を設定して児童・生徒が一緒に活動できるプログラムを用意することも良い。中学校であれば,部活動を出来るだけ早く開始することも考えられる。


  バラバラで,孤立して生活している児童・生徒を学校という場に集合させ,そこで「みんなと一緒にいる」というつながりを実感させることが大切である。できるだけ早い時期に登校日を設定することが求められる。



③ 電話連絡・家庭訪問
 第二次安否確認で対面での調査を行った後,家庭訪問や電話連絡を通じて児童・生徒へ安心感を与える取り組みが重要である。児童・生徒の中には孤立感を深めている者もおり,担任からの電話や訪問が児童・生徒に「先生は自分を気に掛けてくれている」と言う実感が大切である。今回玉浦中学校では,3月に修了式・離任式を実施できなかったので,4月11日に着任式を行う事とし,そこで担任発表を行うこととした。そこまでは旧学年での対応とし,11日以降は新学年での対応とした。4月4日~8日までの間に担任が家庭訪問し,11日の着任式と担任発表について知らせるとともに,生徒の今の状況の把握と相談に乗ることで,学校との結びつきを強めた。



【授業開始】

 
 ① つながりを実感する取り組み
 玉浦中学校では,入学式後2週間目に学年でのスポーツ大会を実施した。これは,学級づくりと子どもたちの絆作りを目的としたものである。また,歌を歌うことがケアにつながるとのアドバイスのもと,合唱コンクールを7月に実施することとした。
 合唱時の呼吸によるストレスケアと,クラスの連帯が自分一人ではないことを実感 させることがねらいである。


 ② 健康観察の強化,派遣SC・本校SCとの連携
  *健康観察記録について
 健康観察を継続して行い,生徒の心理状況の把握をしていくことが必要と考え,5月中は毎週水曜日の朝の会で,6月からは毎月1日に生徒本人が健康観察記録表を記入し,担任,養護教諭,SCに見てもらう事とした。
 活用方法
 ・ 朝,健康観察をしたならば,まず,担任がクラスの生徒の状況を把握する。
 ・ 担任が確認した後,健康観察表を養護教諭に提出する。
 ・ 養護教諭は,全クラスの結果を見て,心配な生徒をピックアップする。
   また,全校の傾向を集計し,職員へ知らせる。
 ・ 派遣チームのSCに,担当のクラスの健康観察記録を参考としてもらう。


 *派遣 SCチームの活用について
 6週間に6人のカウンセラーが来るところから,継続的なカウンセリングは本校のSCにお願いし,派遣のカウンセラーには1クラス全員の面談をしてもらうこととした。相談を通して生徒の心を軽くしてもらうと同時に,担任からの声掛けの依頼や本校SCや医療への橋渡しなどの見立てと,担任への今後の心のケアに対するアドバイスを行ってもらった。生徒の面談は授業中に行った。先生方に授業中の呼び出しに抵抗があったが,初めの一週間が終わり,面談の効果が確かめられると、進んで面談をお願いするようになった。


  また,派遣SCには一人一人の生徒に対するカルテを作成してもらい,その後のケアに役立てている。さらに,本校SCの来校日である水曜日には,SC同士の情報交換をお願いしている。


 *学校として気にかけておくこと
 今回は,学校が再開されると,思いの外生徒は元気だ,という雰囲気が教職員の中に広がっていた。しかし,生徒全員が十分に立ち直っているわけではなく,見た目の元気さに目を奪われ,注意を怠ってはいけない,とSCから繰り返し助言をいただいた。確かに,6月頃,遠くで友達同士が津波の話をしているのを聞いて,パニックになった生徒もいた。また,小さな余震でも,表情が緊張する生徒が多数見られてた。生徒一人一人に心のダメージに違いがあると同時に,回復にも個人差がある事を念頭に置いて,一人一人に寄り添ったケアをしていくことが必要である事を感じている。                                    (D中学校)



09:35 | 投票する | 投票数(3)
2020/10/15

震災~学校現場から(6)

| by 教育長

【児童生徒のケア】

 今回,**中学校では,生徒のケアを含めた次のページにある「時期と段階に応じた心のケア」,「心のケアプラン」をもとに,1年間を見通した「学校再開プログラム」を作成し,そのプログラムに沿って生徒のケアにあたってきた。


 このプログラムを策定するときには,複数の臨床心理士よりアドバイスをいただき,素人の思いつきで生徒たちの対応をすることがないよう,心を砕いた。

 養護教諭を中心として心のケア対応を実施しており,折々にスクールカウンセラー(SC)に報告と相談をし,次の取り組みへのアドバイスをもらっている。

 
 今回**中学校では,3月に修了式・離任式を実施できなかったので,4月11日に着任式を行う事とし,そこで担任発表を行った。4月11日までは旧学年での対応とし,11日以降は新学年での対応とした。

 4月4日~8日までの間に旧担任が家庭訪問し,11日の着任式と担任発表について知らせるとともに,生徒の今の状況の把握と相談に乗ることで,学校との結びつきを強めた。

 
 また,生徒と主に関わるのが担任であるので,学校を再開するまでに1度,学校が再開してから1ヶ月以内にもう1度,合計2回生徒の心のケアに対しての校内研修を持った。さらに,生徒の心のケアには家庭の協力が欠かせないために,学校再開後3週間目に保護者対象の心のケア研修会も開催した。             (K中学校)


 


13:36 | 投票する | 投票数(1)
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