恩師 鈴木先生は、たくさんの方に閲覧していただきました。
ありがとうございました。
たいへん好評(?)でしたので恩師 鈴木先生(其のⅡ)として再び掲載させていただきます。
秋のある日、鈴木先生が「吾亦紅(われもこう)」をとってきて、
「この色は何色といったらいいんでしょうか」と、私たちに問いかけました。
私たちは、思い思いに茶色、赤紫、紫など、様々な色を答えました。
先生はニコニコしながら、「これは紅色です」と言いました。
私たちは「エ・エエエエエ~」でした。

辞書で調べました。
「紅」は紅花で主に染めたような鮮やかな赤い色のことを指します。
「赤」は色の三原色の1つで、血のような色のことです。
「朱」は少し黄色がかったオレンジ色に近い赤色のことです。
その他にも、赫(真っ赤に灼けた鉄の色です)や緋(鮮やかな赤。古めかしい語です)もありました。
また、「紅花」自体もどんな花なのか、分からなかったので調べました。

「これが紅色か」と理解しましたが、吾亦紅の色とは全く違います。
どちらかと言えば、「朱」に近い色をしていました。
「先生は、なぜ、同じ色というのですか」と大騒ぎになりました。
先生が、「吾亦紅」の漢字を黒板に書き、説明してくれました。
吾 亦 紅
【吾(われ)も亦(また)、紅(こう)なり】
「漢字表記からは、『私も、紅の仲間です』と言っています」と教えてくれました。
小学生にとっては、少し難しかった話でしたが、
【吾(われ)も亦(また)、紅(こう)なり】
「吾亦紅の色は、紅の仲間」
と、今でも、当時の学習を思い出します。
ところで、「紅花」と「吾亦紅」の花は、本当に同じ色だったのかというと、
「紅花」が咲いている時(写真参照)は違いますが、「紅花」を摘み取って乾燥した花がま さしく「吾亦紅」の花の色でした。
これは、ずっと後で知ったことです。
鈴木先生は、このことには触れませんでした。
鈴木先生の授業は、すべては教えません。
だから、後々まで強く印象に残るとのではないでしょうか。
私の家の庭にも、秋がやって来ました。
「金木犀(きんもくせい)」「秋明菊(しゅうめいぎく)」「赤と白の彼岸花(ひがんばな)」「ホオズキ」などが咲き誇っています。




その中でも、小さい頃は「彼岸花」が大嫌いでした。墓地にいるようで怖かったです。
「彼岸花」には様々呼び名がついていることをご存じでしょうか。
一つの花に、こんなに呼び名があるのもめずらしいのではないでしょうか。
保護者の皆さんは、どのくらい知っているでしょうか。
曼珠沙華(まんじゅしゃげ/かんじゅしゃか)
死人花(しびとばな)
地獄花(じごくばな)
幽霊花(ゆうれいばな)
剃刀花(かみそりばな)
狐花(きつねばな)
捨子花(すてごばな)
毒花(どくばな)
痺れ花(しびればな)
天蓋花(てんがいばな)
狐の松明(きつねのたいまつ)
狐花(きつねばな)
葉見ず花見ず(はみずはなみず)
雷花(かみなりばな)
レッドスパイダーリリー
ハリケーンリリー
マジックリリーなど
今日は、話が長くなってしまいました。
申し訳ありませんでした。