私が理科を好きになった理由は、恩師 鈴木先生のおかげです。
鈴木先生の授業は、まず面白かった。
私たちの好奇心をいつも刺激してくれました。
鈴木先生が『みなさん、鉄1キログラムと綿1キログラム、どちらが重いですか』と問いかけました。
私たちは分かりきったことを、なぜ聞くんだという顔で、全員が「鉄1キログラムに決まっている」と答えました。
鈴木先生は終始ニコニコしておりました。
あとで、理由を教えられ「やられた」と思いましたが、しかし、最後まで鉄の方が重いということを信じて疑わない子どもたちもおりました。
鈴木先生がこう語りかけました。
『今にも雨が降りそうな雲ですね。太陽は出ていますかね』
子どもたちは、空を見上げて、すぐさま「でていません」と返答。
鈴木先生『太陽が出ていないということは、夜ですかね』といいました。
子どもたちは、全員「そうです」と答えました。
鈴木先生の話術に引きづられていきます。
鈴木先生は『夜ですか? では、なぜ明るいのでしょう!』
子どもたちは「エ、エエエエエエエ…」。
鈴木先生が給食を食べながら、私たちに問いかけました。
(私の嫌いな脱脂粉乳が出た日なのでよく覚えています)
『日本は上り坂と下り坂どちらが多いと思いますか』
給食の時間は大騒ぎになりました。
「上り坂はきつくて辛い」という子に押され、「上り坂」が多いことになってしまいました。全く理科的でなく、何の根拠もない答えに、先生は、ニコニコしながら脱脂粉乳を飲んでいました。
さて、保護者の皆様は、「上り坂」と「下り坂」、どっちが多いと思いますか。
その先生の夏休みの宿題がユニークでした。
『新聞の天気予報を毎日切り取り、一か月分もってくること』でした。
最初は、大変でしたが、台風などの予想図などを見てるととても面白かったです。
1週間でも、2週間でも、これに挑戦する子どもがいればいいなと思っています。
今でいえば、こんな感じでしょうか。
不思議なもので、天気図も少しずつ理解ができるようになりました。
(追)河北新報と毎日新聞を引用させていただきました。

