「ぞうさん」は,作詞が まど・みちお氏,作曲が 團 伊球磨氏のとても有名な童謡です。おそらく知らない方はいないのではないでしょうか?
「ぞうさん」
ぞうさん ぞうさん
おはなが ながいのね
そうよ
かあさんも ながいのよ
ぞうさん ぞうさん
だれが すきなの
あのね
かあさんが すきなの
まど・みちお氏によると,この歌詞には,
・「鼻が長い」のは「変だよね」と周りからの偏見に対して,
・「そんなこと心配しないの,母さんも長いから大丈夫」とフォローし,
・「人と違っても自信と誇りをもとう」と子どもに勇気付けを図っている。
という意味合いがあるそうです。
シンプルで愛らしい童謡ですが,差別するものに対する批判であるとともに,自信と誇りをもてという応援歌でもあったそうです。
このことをご存じだったでしょうか。
その意味では,金子みすず氏の作品も,同じことが言えます。
「私と小鳥と鈴と」
私が手を広げても,お空はちっとも飛べないが,
飛べる小鳥は私のように,地面を早く走れない。
私が体を揺すっても,きれいな音は出ないけど,
あの鳴る鈴は私のように,たくさん唄は知らないよ。
鈴と,小鳥と,それから私,みんなちがって,みんないい。
個性を認め合うことの大切さを,今一度,見直したいものですね。