親切の意味は、人情に厚いこと。思いやりがあり、人のために尽くすこと。
では、親切は、「親を切る」と書いて、どうして「人情に厚く、思いやりがある」などと言えるのか、ということになります。
親切の「切」は、物などを「切る」という使い方の他に、「切に望む」という使い方もあります。その際の「切」は、「どうしても」と強く思う様子を表し、それが「心底」(心の底から望む)の意味に転じます。
それゆえ、親切という言葉は、読んで字の如しの「親を切る」ではなくて、「心底 人のために尽くすこと」という意味の言葉となりました。
余談ですが、昔は、「深切」「心切」などの言葉も使われたということを聞いています。
「親の意見と茄子の花は千に一つも無駄はない」といわれているのに、今回は「親を切る」という話で失礼しました。
