経済協力開発機構(OECD)が加盟国の15歳を対象に3年に1度実施する学習到達度調査(PISA)の2018年の結果において、日本は、過去最低の15位となりました。
その要因として上げられるのが、読書離れ、それに加えてSNSの利用だそうです。
短文で事を済ませ、長文はほとんど使わない生活が日常的になっている若者が増えているそうです。
作文は言語能力をフルに活用して文章を作っていきます。
それは、話したり聞いたりする表現力にも影響をもたらします。
学校でも今書くことに力を入れていますが、家庭でも簡単に「おもしろそう。書いてみたい」と思える手立てを紹介してみます。参考になれば幸いです。
それは、自分が何かになりきったつもりで書く作文です。
これを「なりきり(想像)作文」あるいは「ポップ作文」(飛んでるという意)といいます。
例えば、
・朝起きたら億万長者になっていました。
・昨日「ワンピース」の映画を観ました。
・私の憧れの羽生弦君が学校に来ました。
・学校帰りにゴジラに出会いました。
・最近、金魚の代わりに、クジラを飼い始めました。
・ママと私が入れ替わってしまった。
などのように、決められた題材(適当で結構です)を受けて、書き手の想像に任せてどんどん書いていく手法です。
例えば、「朝起きたら仮面ライダーになっていました」の続きを書いた子どもの作文を紹介します。
付記1 私が、漢字に直した部分もあります。
付記2 紙幅の関係で一部分のみの掲載です。
* * *
「朝起きたら仮面ライダーになっていました」
ママが、起こしにきましたが、びっくりして腰を抜かしました。なんでこうなったのか、僕も分かりませんが、とりあえず、顔を洗うことにしました。でも、アンテナが引っかかってうまく洗えませんでした。歯もギザギザでうまく歯磨きができませんでした。虫歯になってまた嫌な歯医者に行かなければと思うと恐ろしくなりました。
ママも落ち着き、朝ごはんとなりました。
うまく口が開けられず、ごはんがボロボロこぼれました。味噌汁もダラダラこぼれました。納豆も食べるのに苦労しました。納豆は仮面ライダーになっても嫌いです。
学校にはバイクで行きました。友だちは「いいな、いいな」といってうらやましそうでした。いつも遅刻だけど、今日は、あっという間に着きました。
~中略~
ショッカーみたいないじめっ子が、友だちをいじめていたので、ライダーキックでバシバシやっつけました。すきっとしました。友だちも大変喜んで、放課後、一緒に遊ぶ約束をしました。
~後略~
* * *
以上です。どうでしょうか。
中身を問う人もいますが、このような形で数多く書かせていくと、作文アレルギーは、おのずと払拭されていくと思います。
事実、私の学級がそうでした。
家庭でも、楽しみながら試みていただければ幸いです。
練習用作文のお題です。
「召使いが100人もいる大金持ちのお姫様or王子様になっちゃいました。えー。」
この後続けてください。
