【前回から続く】
学校は,幸い授業中であったが,6校時ということで,1・2年生は半数が帰宅途中だった。途中,中学校や民家に留め置かれ,小学校へ戻ってくる児童もいた。放課後に児童館でお世話になっている1・2年生も合流してきた。直後,防災無線で津波の高さが10メート以上に訂正され,帰宅した子どもたちのことが気になった。
しかし,今は目の前にいる子どもたちの安全を守ることで精一杯だった。後片付けをした体育館の後方に児童を整列させ,保護者への引き渡しが始まった。各担任が名簿をチェックしながら,一人一人引き渡した。
一方で,地域住民も続々と避難してきたため担任以外の二人の職員で,校庭の駐車場誘導を行った。
引き渡し途中ではあったが,並行して体育館の前方にブルーシートを敷き避難してくる人を受け入れたり,座りきれない人のためにパイプいすを用意したり,体育館内でも臨機応変に対応したりした。
児童の引き渡しが続く中,沿岸部には津波の第1波が押し寄せていた。(後で知る)壊滅的な被害。津波を目の当たりにした人々も体育館に避難してきた。夕暮れが迫り,体育館にはわずかな懐中電灯のあかりしかなかった。
