福祉の心シリーズもいよいよ終盤になりました、もう少しお付き合いお願いします。
現在、世界中で使われている点字は、フランスのルイ・ブライユという方が、16歳のとき(1825年)に考案したものだそうです。
ブライユ氏は、自由に読んだり書いたりできる文字を作り、お互いに意思を伝えあい、知識を求めたいと考え、努力の末、目が見えない人が自由に、速く、読んだり書いたりできる文字、つまり「点字」を作り上げました。
そのローマ字式の点字が、日本にも持ち込まれ、明治20年に、初めて学校で使用されました。その点字を見た東京盲唖学校の教頭・小西信八は、何とか日本語の点字を作りたいと考え、明治23年に教員・石川倉次の案を受け、日本独自の点字が完成しました。
日本独自の点字が完成するまでは相当苦労したと推察します。
今では、本当に身近なものまで点字が打たれています。
さて、下の写真をご覧ください。
◇一つは、「ガスター10」の空箱です。
十二指腸潰瘍の痛みで悶絶していた頃、よく飲んでいたものです。(ピロリ菌除
去後は全くお世話になっていません)
◇二つ目は、「ピロカット」(消炎鎮痛剤)の空箱です。私が捻挫した時に購入し
たものです。
◇三つ目は、「キズリバテープ」の空箱です。ちょっとした切り傷用にと思い購入したものです。
目の不自由な人が、十二指腸潰瘍が痛くもないのに「ガスター10」の錠剤を間違って口に入れたらと想像してみてください。
目の不自由な人が「ピロカット」(消炎鎮痛剤)を間違って口に入れたらと想像してみてください。
目の不自由な人が、けがした時に、似たような箱がたくさんある中から「キズリバテープ」の箱を必死に探している姿を想像してみてください。
点字が打ってあれば、素早く箱を見つけ、絆創膏を貼ることができるのではないでしょうか。
上記のように目の不自由な方でも困らないように、それぞれの空箱には、しっかりと点字が打たれています。
注意してないと見逃してしまうことが多い点字ですが、子どもたちの視野(心)に正しく入れてあげれば、子どもたちの理解や行動が大きく変わるのではないかといつも考えています。