前回、「子どもの心」の一般的な特性を示しましたが、「心」以外ないですかという要望がありましたので、子どもの「頭」・「体」についても示しますので、参考にしていただければ幸いです。
しかし、あくまでも一般的な特性ということでご理解ください。
1 「子どもの頭」
①客観的な見方
1・2年生は,ものの見方が自己中心的である。
3・4年生は,やや客観的に見られるようになる。
5・6年生は,客観的な見方ができ,知的な生活ができる。
②考え方
1・2年生は,経験を中心にして考え,部分的にとらえる。
3・4年生は,具体的事実から出発して抽象的に考えを進められる。
5・6年生は,抽象的でしかも多面的に,全体的に考えられる。
③追求力
1・2年生は,好奇心に富み,知りたがる。
3・4年生は,比較したり,関係を考えたり,することに興味をもつ。
5・6年生は,疑問の持ち方が論理的で,追求し,実証することに興味が盛んになる。
④言葉
1・2年生は,順調に伸び,日常会話には事欠かないが,語彙が少ない。
3・4年生は,急激に伸び,助詞の表現,文章表現が発達する。
5・6年生は,豊かな語らいで,長文の文章が書ける。
⑤読書
1・2年生は,絵本を好み,読書よりも話を聞いてものごとを知ろうとする。
3・4年生は,昔話や童話,伝記を好む。
5・6年生は,冒険物語,探検もの,友情物語に興味をもち,長時間読み続ける。
2 「子どもの体」
①骨格・筋肉
1・2年生は,骨格・筋肉とも弱く激しい運動はまだ無理がある。
3・4年生は,全身運動に耐えられるように発達する。
5・6年生は,男子の発達が著しく,女子は体が丸みを帯びてくる(第二次性徴)。
②運動能力
1・2年生は,調整力が育ち,疲れやすいが休息したがらない。
3・4年生は,調整力が発達し,休息しなくても疲労しないことが多い。
5・6年生は,筋力,持久力,瞬発力が発達し,長い時間強い運動ができる。
③手先の器用さ
1年生は,はさみなどがうまく使えない。
2年生は,はさみなどを器用に使う。
3・4年生は,細かい動作もでき,大きな工作もできる。
5・6年生は,非常に器用になり,彫刻や手芸など,高度の細工ができる。
④抵抗力
1・2年生は,抵抗力がなく,病気になりやすい。
3・4年生は,抵抗力ができ,疲労の回復が早い。
5・6年生は,自分の健康をコントロールでき,抵抗力が強い。
