私たちは日頃,人に優しくありたいと思っていても,つい忙しいときや何かイライラしていると,人に辛く当たったり,煩わしく思ったりしたことはないでしょうか。そこで,後悔したり,どうせ自分は思いやりがない,欠点の多い人間だからと,落ち込んではいないでしょうか。
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作家司馬遼太郎氏は,次のように述べています。

代表作: 『梟の城』(1959年)『竜馬がゆく』(1962年)『燃えよ剣』(1964年)『国盗り物語』(1965年)『坂の上の雲』(1968年)『街道をゆく』(1971年、随筆)
「いたわり」「他人の痛みを感じること」「やさしさ」。これは,みなにたような言葉である。
この三つの言葉は,もともと一つの根から出ているのである。
根といっても本能ではない。
だから私たちは訓練をしてそれを身に付けなければならないのである。
その訓練とは,簡単なことである。
例えば,友だちが転ぶ。
「ああ痛かったろうな」と感じる気持ちを,その都度自分の中で作り上げていきさえすればよい。
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氏は,思いやりは,本能でなくて訓練によって身に付くと捉えています。
私たちも日頃から頭の片隅にでも,「こうなりたい」と思う心を育て,そこから「人を察する」心づかいを高めていきたいものです。
その姿勢は,自ずと子どもにも影響していくと考えています。
(追)コロナに振り回された一年でしたが、保護者の皆様の多大なるご協力により、何とか無事に終えることができました。本当にありがとうございました。
来年も各幼稚園・小学校・中学校の運営に対して、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
よい年をお迎えください。
