古い資料ですが、学校と家庭の連携の重要性を感じましたので、もう一度問題提起してみました。
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日本大学 佐藤晴雄教授らのグループがおこなった意識調査(平成20年)から,『保護者の多くは,我が子を十分に「躾けたつもり」になっている』という調査結果を発表しました。
調査によると,保護者および教師の8割以上が一般的な家庭の躾けが不十分だと思っていますが,ところが,保護者の7割は,自分の子どもの躾けは,しっかり行われていると自認していることが分かりました。
多くの保護者は,他の家庭の躾けは不十分ですが,自分の家では,十分に躾けているつもりになっているということです。
躾けの役割分担意識を見ると,
早寝・早起きなどの基本的な躾けは【家庭の役割】,
「協力し合う姿勢」など社会性の躾けの一部については【学校の役割】,
と認識する傾向にあったそうです。
ここでは,家庭と学校の役割分担意識に大きなズレはなかったのですが…
保護者の多くは,基本的な生活習慣などの躾けは,家庭で行っていると考えていますが,教師は,そうではなく、家庭ではさほど行われてないと見ています。
例えば,「あいさつの仕方」。
家庭の役割だと回答した保護者は,92%でした。
これを家庭で躾けていると回答した割合は,保護者の83%で,
教師は 27%にすぎませんでした。
「あいさつ指導」は学校の役割だと回答した教師は8%。
しかし,学校で,指導しているという教師は70%と数値が高くなります。
ところが,保護者は,家庭で躾けていると考えていますので,保護者の 16%しか,学校では指導していないと思っているそうです。
佐藤教授はこう述べています。
『保護者は,基本的な生活習慣は家庭で十分躾けているつもりなっているので,学校で行われているとは思ってもみないだろう。しかし,その躾け不足を目の当たりにした学校は,それを指導せざるを得ないのである。「つもりの躾け」現象こそ,今日の家庭教育の問題がありそうだ。』
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古い資料の話ではありますが、今はこの溝が埋まっているのでしょうか。
互いに考えてみる必要がありますね。