5~6歳ぐらいになると,たいていの子は自分のまわりの基本的なことがほぼできるようになってきます。
ところが,こうなると保護者はできて当たり前と思ってしまいがちで,今度は「早く」「ちゃんと」と叱る(諭す?)ことがとても多くなってきます。
小学生に聞いてみると,子どもが保護者にいわれて一番嫌だと感じている言葉が「早くしなさい」だそうです。
保護者の方はよく「いわれなきゃやらないんですから」と愚痴をいいますが…
例えば,朝起きて幼稚園に行くまでの間,何をどんな手順でやらなければならないかということは,子どもはちゃんと理解しているそうです。
このことを心理学者はスクリプト(「台本」「脚本」「下書き」)といいます。
小さな子どもでも,自分の生活の筋書きがあります。
この日常の筋書きは,すでに3歳くらいで立てられるようになるという研究報告もあります。
ただ,子どもは,筋書きをこなすときには,子どもなりのテンポで行います。
それなのに,保護者が,筋書きを全部決めてしまって,子どもがやるのを側に立ってせかしているというのでは,大人と子どものテンポは違うわけですから,当然,イライラして叱りたくなってしまいます。
せかさないためのコツがあるとしたら,早く起きる習慣を保護者がつくってやるなどというように,大きな時間の枠の中で,子ども自身にやらせてみる,ということしかないそうです。
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私の家庭は共稼ぎでしたので、朝は大騒ぎでした。
なるほどとは思いますが、実際はという話になるのではないでしょうか。
保護者の皆さんは、どうのように感じましたでしょうか。
