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◆教育長室から(震災関係)


2020/10/23

震災~学校現場から(8)

| by 教育長


【地域・卒業生支援】
 

 生徒の安否確認,状況把握等の活動が一段落し,いよいよ学校再開となったが,制服やカバンが流出して無くなった生徒も多かった。はじめは,私服であれ制服であれ,カバンなどもあるもので,なければ何でも良いということにしていた。
 しかし,制服を着た生徒の中に,私服の生徒がいる事を見ると,大変心が痛んだ。今回,新入生には入学式に制服を着せて出席させたい,との思いが学校にあった。卒業生や地域の方に声がけし,制服の支援を要請した。


 ところが,卒業したばかりの生徒に依頼したところ,高校の制服も製造が中止されていて,高校の入学式に中学校の制服を着て参加することになった生徒もおり,高校に入学する卒業生に支援をお願いするのは困難であると判断した。そこで,高校を卒業している卒業生に声を掛けた。結果的には多くの制服が学校に届き,生徒に貸与することができた。


 また,本校の制服作りをしていただいている業者からも早い段階で流失した制服の支援の申し出があり,対象の生徒へ連絡を行った。学校独自の被災証明書を発行し,それを持って採寸をしていただき,支援をして頂いた。        (F中学校)

 


【保護者との連携】


 今回,F中学校では現在の生徒の保護者,卒業生の保護者から,様々な情報の提供や制服・ジャージなどの協力をいただいた。また,津波の後の泥かきや清掃に地域の方々の支援をたくさんいただいた。


 また,今回の震災ではライフラインの断絶と津波警報の発令で,**市中心部から**地区へ向かう道路は通行できなくなった。そのため,自分の子どもの安否が数日間わからなかったという保護者もいた。そのため,震災後,子どもと離れられなくなった保護者も多くいた。保護者の心のケアに学校として取り組む必要があった。


 保護者に対して,様々な情報の提供が大きな支援の柱となる。保護者対象の心のケアの勉強会や安心できることを学校から様々な機会で発信していくことも保護者への支援となった。


 また,被災者である生徒の保護者に対して,その被災の程度に応じて様々な支援が得られる。保護者に対してその支援について知らせる事も学校が果たす大きな支援のひとつであった。                                        (F中学校)

 




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