教育心理学でいう「弱化の条件付け」の第三弾です。
かつてマスコミ等で活躍しました 阿部進先生の単書「子供をダメにするしつけ 」(明治図書)から引用させていただきます。本は絶版になったようです。
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「今何やってんの?」「勉強」て応えると,ママは何にも言わなくなるので助かる。
「勉強」っていう言葉とってもママは好きなんだもん。
先生はママとちょっと違うみたい。
「勉強も大切だけど体を丈夫にしなくちゃいけないし,それにガリ勉していい学校に入ったからって,そのまま,立派な人や有能な人になれるって訳じゃないからな」っていってるけど,ママなんかにはちっとも効き目がないらしくって,相変わらず「宿題が少ないようですが,どうしてですか?
もっとどんどん宿題を出してください。そうしないと,勉強ちっともしないもんですから…」なんて頼んだりするからやんなっちゃう。
「勉強たくさんやったら,遊んでもいいわ。
でも勉強やらなかったらテレビもマンガも見せませんからね。」て言われて,成績が悪かったら取りあげられちゃうって言ってる子もいたわ。
全然関係ないのにね。
だんだんやる気がなくなっちゃうよね。
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知らず知らずに保護者が「弱化の条件付け」のループに入ってしまわないようにしたいものですね。それには、やはりほめるということを意識する必要がありますね。

( 追1)阿部 進(あべ すすむ)教育評論家。カバゴンという愛称で親しまれました。
1930年(昭和5年)年6月11日 ~2017年(平成29年)8月10日